【ハム損傷後の復帰基準にも推奨】リピートスプリントアビリティテスト(Repeated splint ability:RSA) test

目次

方法

事前に30mスプリントと15m往復スプリントのベストタイムを測定しておく(推奨)

直線RSA

30m×6本 休息15秒

直線30mのスプリントを実施し、15秒休憩する

これを6本繰り返す

毎回のタイムを測定する

切り返しRSA

15m往復×6本 休息15秒

直線15mを1往復し15秒休憩する

これを6本繰り返す

毎回のタイムを測定する

※ゴールドスタンダードとなるプロトコルは存在しない

評価方法

パフォーマンス低下率(PD:Performance decrement)を計算

計算方法は2通りある

PD = {(Mean sprint time − Best sprint time) / Best sprint time)}× 100

(平均スプリントタイム―ベストスプリントタイム)÷ベストスプリントタイム×100(%)

PD = {(Total sprint time − Ideal sprint time) / Ideal sprint time) }× 100

(トータルスプリントタイムー理想スプリントタイム)÷理想スプリントタイム×100(%)

理想スプリントタイム = 事前に測定していたベストタイムにスプリント本数をかけて(乗じて)計算

※ベストスプリントタイムはRSAテスト時のベストタイムを使用するのではなく、単発で行った時のベストタイムを使用するのが理想

用意するもの

ストップウォッチ

マーカー

テスト意義

スプリント能力のパフォーマンスの低下率を算出し高強度な運動耐用能を把握する

補足にまいる

このテストでRSAの全ての能力を把握することができるわけではないこと、

PDが100%であればOKということではないことを把握しておく必要があります

実際に108本のRSAテストに関する研究を分析したシステマティックレビューの中で

The mean performance decrement found between both linear and COD protocols in this review was <5.5%. This compares to a 12% reduction in performance following a period of intense activity during soccer match-play .

本レビューにおいて、直線およびCODプロトコルにおける平均パフォーマンス低下は5.5%未満であった

これはサッカーの試合中の高強度活動後に生じる約12%のパフォーマンス低下と比較される

と述べられています

強度としては、RSAテストでは十分でないことが考えられますね

また、108のRSAテストを分析するとテストのプロトコルは47通りもあり、方法にばらつきがあるということでした

RSAテストの方法として、上記の方法が最も理想的ではないかと提案されていますが、実際はテストプロトコルのゴールドスタンダードは存在しないと述べられています

バスケやサッカー、ラグビーなどスポーツ種目が異なると試合時間やコートの広さも異なれば、

スプリントが繰り返される頻度も異なるため、1回のスプリントで走る距離や回数が違うことは明白です

スポーツに合わせてRSAのプロトコルを作ることが理想とされるため、多少のばらつきが生じるのは仕方がないことかと思われます

実際の試合と類似した疲労度を出せるようにスプリントの距離や休息時間を調整することができるといいですね

このテストのメリットとしては、スプリントを繰り返すことができるのか、またその時に痛みがないか、不安がないか、不具合がないかということを確認できることです

直線だけでなく、方向転換の要素があればスポーツ種目によってはより実践的ですね

素走りと、実際のスポーツ競技時の疲労の程度は全然違うので、そのことも頭に入れてテスト結果を把握しておくと良さそうです

参考文献

Kyles A, Oliver JL, Cahill MJ, et al: Linear and Change of Direction Repeated Sprint Ability Tests: A Systematic Review. J Strength Cond Res.2023 Aug 1;37(8):1703-1717.

マイル
理学療法士・ブロガー
理学療法士歴10年超の30代
クリニック、病院勤務、スポーツチーム帯同を経て得た経験を発信中
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