歩行時は股関節に体重の何倍の負荷がかかりますか?
本記事では、どの運動でどのくらい股関節に負荷がかかるのかということを複数の論文からまとめていきます
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この記事のまとめ


- 2つの論文からまとめた運動時の股関節にかかる体重比の値です
運動時に生じる股関節の負荷
文献情報
Altai Z, Hayford CF, Phillips ATM, et al:Lower limb joint loading during high-impact activities:implication for bone health.JBMR Plus.2024 Sep 14;8(11):ziae119.
文献概要
健常者40名(平均40.3歳)を対象に、歩行、走行、カウンタームーブメントジャンプ、スクワットジャンプ、片脚ホッピング、両脚ホッピングの動作分析を行い、下肢筋骨格モデルを利用して各運動時の股関節の関節反力を測定した


歩行速度:1.6m/s(5.8km/h)
ランニング速度:低3.0m/s(10.8km/h)、中4.25m/s(15.3km/h)、速5.3m/s(19.1km/h)
ジャンプスクワット高さ:低21cm、中26cm、高32cm
カウンタージャンプ高さ:低23cm、中28cm、高33cm
片脚ホップ足接地時間:遅0.31秒、中0.28秒、速0.25秒
両脚ホップ足接地時間:遅0.25秒、中0.21秒、速0.19秒
感想にマイル
19.1km/hのランニングでは股関節に生じる負荷は12倍近くなり、その場で行うジャンプよりも負荷は高くなることが分かります
歩行の負荷も、それなりに高く股関節に負荷をかけたくない場合は歩行やランニングなど体を移動させる運動よりも、その場でできる運動の方が負荷は低く設定できますね
歩行・走行時の速度別に股関節にかかる負荷
文献情報
Giarmatzis G, Jonkers I, Wesseling M, et al:Loading of Hip Measured by Hip Contact Forces at Different Speeds of Walking and Running.J Bone Miner Res. 2015 Aug;30(8):1431-40.
doi: 10.1002/jbmr.2483.
文献概要
健常者20名(平均22.2歳)を対象に、動作分析で取得したデータを利用したコンピューターモデルから関節応力を算出
歩行とランニング時の速度別に股関節へかかる応力を計算した
歩行時は、床半力と股関節の応力は2つのピークが生じた
ピーク:
①歩行周期0~30%(IC~LR)の両脚支持期
②40~60%(ターミナルスタンスからプレスイング)の両脚支持期




歩行時の負荷は歩行周期40~60%でのピークの数値を記載しています
感想にマイル
歩行と走行を速度別に分析した報告です
上2つの論文の数値を比較すると大差はないように見えます
歩行、ランニング速度と股関節負荷を把握しておくことでリハビリの強度のあげ方の参考になるかと思います
人工股関節にかかる負荷
文献情報
Bergmann G, Deuretzbacher G, Heller M, et al.Hip contact forces and gait patterns from routine activities.J Biomech.2001 Jul;34(7):859-71.
doi: 10.1016/s0021-9290(01)00040-9.
文献概要
対象者は51〜76 歳 、変形性股関節症または骨折後の大腿骨頭壊死が原因でTHAが施行された4名の患者に対して、
荷重センサー付き人工股関節を用いて日常生活で行われる動作を測定した
インプラント挿入後 11〜31 ヶ月で実施した


感想にマイル
THA後の患者を対象に、センサーが付いているTHAを利用してADLの負荷を測定しました
THA後の股関節応力は、測定方法の違いもありますが健常者よりも股関節の負荷は小さいですね
歩行速度や、歩容の違いなども影響しているのでしょうか
健常者と荷重時の股関節の負荷は異なることが考えられますが、THA後の日常生活でどのくらいの負荷が生じるのかを把握するにはいいデータではないでしょうか
まとめ
動作時の大まかな股関節にかかる応力を把握しておくことで、リハビリメニューの立案の参考になったら幸いです
ご覧いただきありがとうございました
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