MRI検査で前十字靭帯の部分的な損傷を認める、あるいは連続性を認めるが緩い
意外と、症例数の多い疾患かと思われます
今回は、ACL部分損傷の保存療法についてお送りします
この記事のポイント

- ACL部分損傷をすると手術療法、保存療法、PRPを並行した保存療法などが選択肢になります
- 損傷程度や患者背景などを考慮して方針が立てられます
ACL部分損傷に関して
ACLが断裂していると競技復帰の第一選択肢としては手術を選択されます
しかし、最近ではACLの部分損傷に対してPRP治療の有効性も示されてきておりプロアスリートでもACL部分損傷に対して復帰ができたケースはよく見られます
羽田先生の報告
[Conservative Treatment Using Platelet-Rich Plasma for Acute Anterior Cruciate Ligament Injuries in Highly Active Patients: A Retrospective Survey] にて
ACL損傷をした平均32.7歳のスポーツをしている症例に平均2.8回のPRPを実施し、全例MRIで靭帯の連続性が確認できたと報告しています
症例報告もされているので目を通してみてください

私の勤務先でもPRP療法を積極的に行っており、私自身もACL部分損傷をした方に対してPRPを併用したリハビリを行う保存療法が選択され、競技復帰を果たした方を経験しています
サッカーをしている学生で、ACL部分損傷後に3回のPRPを受傷後2w,4w,9wで実施しました
8w前後から明らかにLachmanの緩さの左右差が改善し、受傷後8wで再検査したMRI所見でもACL線維の連続性を確認し、10wからジョグを開始して20wで競技復帰を果たした症例を経験しています
ACL部分損傷をして復帰したから良いというだけでなく、今後のフォローアップやパフォーマンスがどこまで戻るのかということを検討していかなければなりませんが
ACL部分損傷に対してPRPを併用しながら競技復帰を目指すという流れは十分にありそうですね
ACL部分損傷から復帰した選手たち
JリーグでACL部分損傷から復帰した選手をまとめました
それぞれの選手の損傷程度は分かりませんが、一つ参考になりそうですね
サンフレッチェ広島
満田 誠 選手

2023.5/7受傷⇨2023.8/13復帰
コンサドーレ札幌
駒井 善成 選手

2022.10/8受傷⇨2023.4/15復帰
セレッソ大阪
田中 駿汰 選手
2025.4/25受傷⇨2025.6/14復帰
復帰までの期間が早いなと感じますが、
それぞれの選手は、チームドクターの診断と治療方針を基に各チームのトレーナーや理学療法士などのスタッフがほぼ毎日関わり、状態に合わせて適切にリハビリをすることでこのスピード感で復帰ができているかと思います
ACL部分損傷をしても、また試合で活躍している姿を見ることができることは、同じ怪我を負ってしまった方の励みにもなりますね
日進月歩の医療の世界で、ACLに関しても何か面白いアップデートがあればまた共有します
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